アカウントマネージャーって最初に聞いた時に、私の会社の造語だと思ったぐらい馴染みがなかったのですが、最近はずいぶん使われているようですね。私のブログもPVが増えているのは、このアカウントマネジメントやアカウントマネージャー関連ですね。ちなみにググったら、なんと私のサイトが1枚目に出てくるんですね。なるほど、だからかぁ。では、今回はアカウントマネージャーについておさらいも兼ねて説明をさせて頂きます。以前の記事も併せて読んでみて下さいね。
アカウントマネジメント活動
アカウントマネジメントの定義
アカウントマネジメントについては、既に私の会社で使われている定義で概念ができてしまっているのですが、記事を投稿するにあたって、もう1回しっかりと整理しようと思い、ちょっと調べてみましたが、概ね問題なさそうですね。Wikipediaでもあればなんとなく参照したかったのですが、私も含めて自由に定義している感じなので、私なりの、またBtoB系製造メーカーにおけるアカウントマネジメントについてを定義してみます。
『重要なお客様に対し、面で接することでリレーションを高め、その中で顧客課題を見つけ、ソリューション(価値)を提供し、永続的にビジネスパートナーとして収益(対価)を上げていく営業活動』
あっ、ちょっと長いですかね。でもどの部分も大事なので、これで認識して下さい。
1)重要なお客様・・・購入できる会社が減っていく中で良いお客様を選別する
2)面で接する・・・自社製品の利害関係者だけでなくその会社全体の人とリレーションを構築する
3)顧客課題を見つける・・・お客様の悩んでいることを発見する
4)ソリューション(価値)を提供・・・顧客課題に対して解決策を提示する
5)永続的な収益(対価)・・・1回ごとの取引でなく継続的に関わることで収益をあげ続ける
こうしてアカウントマネジメントの定義と活動指針を書き出すと結局、ソリューションビジネスの実践ということに繋がります。ソリューションビジネスの営業的な実行戦略がアカウントマネジメントと考えても良いと思います。
アカウントマネジメントの組織的な進め方
『アカウントマネージャーとは?【第8回】』でも触れていますが、この営業活動に重要なのが、組織横断的に動けるアカウントマネージャーの存在です。この役割はトップ営業マンか、それに準ずる人を選出しなければならないのですが、ここで組織間の利害関係でなかなか、そのクラスの営業マンが選出できないことが多いです。
また選出しても、営業力も顧客リレーションも持っていないような営業マンでは、戦力を割くだけで、なんの意味もありません。トップ営業マンの能力を最も有効に利用することだけを考えれば、エリアを任せて、まんべんなくユーザーを訪問させるのと、商談機会の多い有力なお客様だけに訪問させるのでは、どちらが得なのか普通のマネージャーならわかるはずです。
どうしても選出できない場合は、まず営業エリア内で垣根をなくして、有力なお客様だけを訪問する担当としてアカウントマネージャーを設置するだけでも変わってくると思います。
アカウントマネジャーは①販売予算とは切り離した目標設定、②トップセールスマンが担当、③エリア担当と連携(基本同行スタイル)の3点を意識させると機能的に営業活動が進みます。
上記の表で営業マンのユーザー攻略ステップと、それぞれのステップにおける従来の営業とアカウントマネジメントの違いを比較してみます。
ユーザー選別のフェイズでは親しさや今まで取引だけでなく、会社の規模・成長性、業界の影響力などを考慮して対象を選んでいくことです。BtoB系製造メーカーはシェアを意識するのでだけを意識していると忘れがちになります。収益性やビジネスモデルになるようなお客様がしっかりと選出されて計画的にリレーションを作っていかなければなりません。
またリレーションの構築のフェイズでは個人の属人的な繋がりだけでなく、アカウントマネジャーを中心としたチームセールスでお客様に対して面接触をしていくことが大事になります。いろいろな場面で商談機会を見つけ、課題を1つ1つ解決して継続的な価値提供をしていくことです。
課題解決のフェイズでは、これまでの投稿で何べんもお話をしてきたので、過去の投稿を確認して欲しいのですが、お客様の課題解決(ソリューション営業)する時は、必ず顧客起点でなければなりません。顧客起点の課題に対して価値を提供していくことを必ず念頭において進めて下さい。
そしてソリューション営業で重要なのが効果測定・改善のフェイズです。このようなPDCAにおけるC(Check)、A(Acition)をしっかりとやることで、うまく進行していない状況をなるべくショートスパンで軌道修正をすることができます。
また成功事例(ビジネスモデル)をチーム内、営業部内でデータベース化し、共有し、二次利用していくことで、マーケティングの工程を省略することができ、また営業効率も大きく高めることができます。まさにアカウントマネジメント活動の柱の1つです。
ちょっと復習の要素が強くなりましたが、リクエストのありましたアカウントマネジメント活動における営業活動プロセスがご理解頂けたでしょうか?製品が思うように売れなくなった今、BtoB系製造メーカーにとって、アカウントマネジメントは非常に重要な営業活動になります。是非、できるところから実践に移してみて下さい。では今回はこれまでです。ごきげんよう!
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