安請け合いしないススメ【第31回】

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MISS私の失敗~失敗から学ぶ営業

久しぶりの私の失敗事例です。毎回人気になりますが、今回は誰もが経験したことがある、安請け合いです。私は若いころ、自分でも嫌になるぐらい、仕事を拾ってきては苦しんでしました。最終的にはこれを処理することで信頼を獲得したのかもしれませんが、やはり、この依頼に対する対応を変えたことによって仕事は円滑に、また信頼もしっかりと確保して進められるようになりました。今回はそんなお話です。

仕事の依頼に対する処理テクニック

お客様の依頼は真摯に対応ですが。。。

お客様からちょっとした依頼をされること多いですよね。経営者や大事なキーマンからの依頼もあるし、仲の良い現場の責任者や関連企業さんや協力企業さんからの依頼もあります。まぁ、お客様から連絡がある依頼は大抵の場合、製品販売とは直接関係のない時が多いのですが、リレーションを構築するには一番のチャンスです。BtoB系製造メーカー営業マンにとって『クレーム処理はリレーション構築の最大のチャンス』と私は思っているのですが、クレームよりは依頼の方でリレーションを強めていきたいですね。
さて、このちょっとした依頼ですが、こればっかりやっている営業マンがいます。営業マンは販売し、納品し、代金を回収するのが本業ですから、いくら顧客リレーションが大事だとは言え、こればかりやっていたら営業失格です。
実は私の営業担当時代もこの失格営業マンでしたが、力技!?(労働時間)でなんとか両立していました。おかげで50歳を超えた今、PCに向かっていないと落ち着かないワーカーホリックになってしましましたが。

成績をコンスタントに上げる営業マンも、お客様の依頼事項に対し、真摯に対応します。むしろ普通の営業マンよりスピード感を持ってアクションします。但し、ここからが違います。
成績優秀な営業マン①優先順位のつけ方②お客様との交渉方法に秀でています。ではこの二つのテクニックの磨き方について説明しましょう。

優先順位のつけ方テクニック

優先順位というと良く『重要度』と『緊急度』でマトリックスを作成し、重要度が高く緊急度が高いゾーンから始めると説明している書籍などがありますが、そもそも重要度緊急度がつけられるくらいなら、優先順位は自由自在につけられる人ですね。では、優先順位がなかなかつけられない人が、業務が集中してどうしたらいいかわからなくなった時、どのように思考していったら良いのでしょうか?

1)やることを書き出して納期を書く(私は裏紙に手書き)
  ~紙の中央に線を引いて上段お客様関連、下段に社内業務
2)依頼できるものは依頼する
3)原則、お客様関連、納期が迫っているものの順で進める
4)簡単なものからやる
5)それぞれの仕事の時間を決める

(1)まずはやることの見える化ですね。今抱えている仕事はどれくらいの量があるのかを認識することです。これはできる限り細かいものも全て書き出してみるのがいいと思います。私はアナログ型なのでコピーの裏紙に殴り書きで書いていきます。書く時に紙の中央に線を引いて、お客様関連のものは上段に、社内業務関連のことは下段に書きます。同時にその仕事の納期を具体的に記載します。
(2)次に誰かに依頼をしてもできるものや途中まではやってもらえるものを他人へアクションします。知識のある人ほど自分でやりたくなりますし、完成度も上がるかもしれませんが、頼める可能性がある業務は極力任せることです。これで自分の業務は相当減ります。逆に残った仕事は必然的に重要なものになるはずです。
(3)は当たり前のことなので割愛しますが、原則と書いたのが、(4)に繋がってきます。
仕事が集中した時に、なぜ優先順位が決まらないのかを考えた時に、仕事量の多さで思考停止になって仕事が始められないことが優先順位の決定の遅れに繋がっていることが多いです。つまり優先順位が決まらないのではなく、着手の遅れが出ることが問題だと認識しています。なのであまり考えなくても処理できるものを最初にやってみると、未処理数が減りますし業務処理にリズムが出てきます。業務処理ってモチベーションの部分が結構大きいんですよ。
最後に(5)を意識することは重要です。リストアップした業務に対し、何時間で完了させるのか、自分で時間的なデッドラインを作ることです。これもモチベーションに近いですが、期限を決めることでやる気スイッチを入れる(私はアドレナリンを出すと考えますが)と短期間で、山積みの業務が無くなっていくと思います。

お客様との期待値交渉のテクニック

これは、今回のタイトルにも繋がる話です。成績優秀な営業マン顧客期待に対してギリギリ上増したところで交渉します。例えば依頼事項の返答なども無理をすれば1日でできるところを2日、価格交渉も100万でできるところ150万など、お客様のストライクゾーンギリギリ余裕のあるところで交渉します。このストライクゾーンの見極めができる営業マンは自分の業務にも余裕がでますし、またお客様の信頼も増します。
よくあるのはやはりクロージングの場面です。お客様の期待値(この場合は買いたい金額)に対して、どこまで高く提示しても大丈夫なのか、最終の落としどころはどこなのかをしっかりと交渉できる能力です。クロージングだけではありません。製品の納期交渉などにも良くある場面です。お客様の期待値は4ヶ月だったとして、開発部に問合せすると『無理をすれば4ヶ月でもできるかな』と報告を受けた時に、そのまま4ヶ月と答えるのではなく、あえて『現状では5ヶ月としかお答えできませんが、開発部へ可能性がないか検討させます』と答えれば、もし4か月で可能になればお客様は喜ばせることができますし、万が一、5ヶ月になってもお客様は約束通りなのでもめることはないでしょう。これが期待値交渉力のテクニックです。

いや、だったら買ってないよ

さて、ここからが私の失敗談です。
『いやぁ、いろいろ要求させてもらったけど、しっかりと選びたかったからね』と競合との激しい争いの末、勝ち取った成約は達成感満点ですね。その時の商談も激しい競合の末、勝ち取りました。
翌日、お礼がてら訪問すると『Fujiwebs君、お願いがあるんだけど。。。』ドキっ。『昨日お願いした、この仕様って5年前に買った機械にも付くの?』とのこと。あぁ、そんなことかぁ。
実は、つい先日も同じようなことを依頼されたお客様があり、ほとんどちょっとしたソフト変更でできる内容だったので『大丈夫だと思いますよ』と答えました。
その時、お客様が『いくらくらいかかる?』と追加の費用を聞いてきました。今ならこのチャンスを逃さない手はなかったのですが、昨日、厳しい交渉の末、注文書をもらったばっかりで、あまり心象を悪くしたくなかったし、恐らく依頼の仕様追加も簡単にできそうだったので『何とか昨日の金額の中でやってみますよ』と大盤振る舞いの安請け合いをしてしまいました。

会社に戻って早速技術部へ連絡すると『その年式はPC入替ないとできないぞ。下手すると本体の方も改造が必要になるかも』との報告。まさか。。『いや、先日〇〇ってお客様でソフト変更だけでできましたよ』ってささやかな反抗をしましたが、その機械と今回のお客様の機械のわずかな年式差で、大きな仕様変更が行われているためでした。
恐る恐る『ちなみにいくらかかるんですか?』?と聞いてみると、PC交換だけなら150万円、本体改造となるとできるかどうかもわからない、とのことで血の気が引く思いがしました。

悩んでいても仕方がないので、お客様に再交渉に向かいましたが、最低でも150万円、最悪対応できないなんてことは、いきなり伝えることもできず、『先日依頼された、仕様追加の件ですが開発に確認したところ、ちょっと簡単にはできなそうな雰囲気なんです』とジャブを打ちました。そもそもお金を払う気でお願いしてきた内容なのだから許してくれると思いきや『いやいや、以前の機械と同じに使えるから御社を決めたんだから、これは必須だよ』と言われ、いよいよ窮しました。

なかなか追加費用が伝えられないまま、2週間が経過し、PC交換でなんとかなりそうなことがわかってきたのですが費用は180万追加となりました。安請け合いは上司にも伝えておらず、これは自分で乗り切るしかないと、意を決してお客様に説明に伺いました。まさにその時に言われたのがタイトルのセリフです。

『そんなにかかること知ってたら御社の機械なんて買ってないよ』

まぁ、お客様に私の安請け合いをうまく使われた感もありますが、そもそも確認もせず安請け合いしたのが大間違いでした。結局、今でも時々やってしまうのですが、これをきっかけにお客様の依頼に対する返答は慎重になりましたね。

今回は安請け合いが、結構大きな問題に発展した失敗談をお話しました。お客様の依頼に迅速に対応していくことは営業マンとお客様のリレーション構築には絶対的に重要なことですが、そこには営業マンのテクニックで効果的に実行する必要があります。是非、今後この優先順位交渉方法で私とおなじようなことにならないようにして下さいね。では本日はこれまで、ごきげんよう!

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