通販番組に学ぶプレゼンテーションの構成【第70回】

プレゼンタープレゼンテーション

先日、自部門の商品企画会議で気がついたことがあったので、今回は人に何かを伝える時に、構成をどのようしたら、最も効果的に伝わるのかについて通販番組を例に挙げて説明したいと思います。私は以前から休日にずいぶん長い時間、通販番組を見ている時があります。
もちろん商品に興味がある時もあるのですが、大半は製品プレゼンテーションメールマガジンなどの構成を作る際の参考にしています。それぐらい通販番組にはプレゼンテーションの参考になることが多いので、ポイントについて説明していきましょう。

効果的な製品プレゼンテーションとは?

製品プレゼンテーションに限らず、他人に何かを伝える時に、非常に上手に伝えられる人何を言ってるかわからない人がいます。
この伝わる人と伝わらない人の違いは何だと思いますか?これは伝える内容の構成力表現力の差だと考えています。特に製品プレゼンテーションの場合、ベースになる知識がない状態の人に対する説明になるので構成力は極めて重要な要素になります。

製品プレゼンテーションの構成力

伝わりやすい製品プレゼンテーション構成は原則下記が全てです。

結論⇒根拠再結論

①プレゼンテーションは最初の2ページが勝負!
②根拠は3つ
③事実と数値をフル活用

これがまさに通販番組がそのまま参考になります。

1)プレゼンテーションは最初の2ページが勝負!
何よりも結論を最初に持ってくることです。通販番組などでダイエット商品だったら、まず『15kgやせる!』だし、英会話の教材であれば『1か月で外国人と会話ができる!』ですね。
まず冒頭に結論を持ってくることです。これだけを意識して資料作りをしても良いと言えるぐらいです。もう少し具体的に書くと、聞き手(お客様)に対して『この製品を手に入れるとこんなことが達成できる!』といった具体的なイメージを伝えることです。
通販番組で『痩せたい!』と思っている人が『15kg痩せられる!』ことは魅力的です。『英語が話せなくて困ってる』というサラリーマンにとって『1か月で話せるようになる!』ことは、大きな課題解決なのです。
そこで最初の2ページまでに結論と聞き手(お客様)が『欲しい!』と思わせる構成が必要なのです。
BtoB系製造業製品プレゼンテーションはどうしても技術的なプライドが高く、開発の経緯技術的な優位点などが前半に延々と続いてしまいます。
しかし聞き手(お客様)はこの手の話にはあまり興味がありません。この部分は製品の販売に対しては非常に自己満足な部分なのです。それこそ、この部分に興味を持って聞いてもらえる聞き手(お客様)はまだまだ購買には遠いと言えるでしょう。
また『欲しい!』と思わせるためには結論だけでは不足です。『15kgも痩せれるわけないじゃん』と思われたら、そこから先は進みません。通販番組では、ここから痩せた人の実体験で押し込んできます。ダイエットをしている人は15kg痩せることが目的ではありません。15kg痩せたことによって好きな人に告白したい、マラソンでサブ4を達成したいなどという欲求を満たしたいから痩せたいと思うわけです。
これは製品プレゼンテーションでも同じです。結論によって表現された目標値によって聞き手(お客様)はどんな幸せを得るのか(課題を解決できるのか)を最初の2ページ目までにしっかりと資料に落とし込んでいくことです。そのためには聞き手(お客様)の欲求(課題)を正確に洞察することがベースになります。
まず、効果的な製品プレゼンテーションにするために、最初の2ページへの構成は『結論(達成できること)』『欲しい(達成した時にどんな幸福を得れるのか』を徹底的に描ききることになります。

2)根拠は3つ
これは、いろいろなプレゼンテーション関連の資料にも描かれていますし、実際に自分で数多くのプレゼンやセミナーをやっていても思うのですが、何かの根拠を説明する時3つが一番伝わります
この3つについては特に科学的な調査をしたわけではないのですが、恐らく2つはやや根拠としては少なく感じるし、4つ以上あると飽きがくるからなのではないでしょうか?
聞き手(お客様)も聞きながら頭で整理しながら理解していきますが、3つというのが頭の中で一番整理しやすい数なのではないかと思っています。
そこで、結論を導く根拠は『3』の数字にこだわってください。

さらに資料に落とし込むときには、これからどのように根拠を説明するのか、常に聞き手(お客様)の頭の中が整理しやすいような構成が重要です。いわゆるガイドのページです。
『これから結論に対する根拠を3つ、それはこれと、これとこれです』といった根拠説明のページを持ってくることです。
通販番組やYoutube広告では、この構成が非常に秀逸ですね。常にみている人の頭の中を体系的に整理しながら進んでくれるので、なかなかチャンネルが変えられません。

3)事実と数値をフル活用
『欲しい!』と思わせるためには聞き手(お客様)に製品プレゼンテーションの中で疑似取得体験(購入したらこんなことに使おう)させるかです。そのためにはより具体的な事例を提示していくことです。
通販番組では、既に購入した人の感想が数人続きます。それによってそれぞれ違ったタイプの成功事例を提示することで、1つの課題のお客様だけでなく複数の課題のお客様に対して広くプレゼンテーションの効果を出すことができます。
当然、製品プレゼンテーションも具体的な成功事例複数紹介することで、さまざまな聞き手(お客様)に対して疑似取得体験を持ってもらうことができます。
この疑似取得体験により、製品購入の意志が高まり、プレゼンテーション肯定的に聞いてもらえる効果があります。
また資料は可能な限り数値を活用することです。効果が出るのであればどのくらい効果があがるのか、経済性に訴えて説明することでより、購入の意欲が高まります。

この辺については過去の投稿『プレゼン資料をつくるポイント(1)(2)【第21・22回】』でも説明していますので良かったら見てみて下さい。しかし、ついこの間かと思ったけど21回目なんですね。それがビックリです。

プレゼン資料資料を作るポイント(1)【第21回】
結構、BtoB系製造メーカーの事業やビジネスの全体を掴むための投稿を続けてきましたが、実際の実務的なことも今後、発信していきたいと思います。ちょっと前から始めた 私の失敗~失敗から学ぶ営業も、私的には非常に息抜きで投稿したものなのですが、...

製品プレゼンテーションの表現力

さて、資料の構成力がしっかりとできたら、今度はそれを伝える表現力です。
当然、どんなに素晴らしい構成プレゼンテーション資料でも、それの伝え方次第で聞き手(お客様)への効果は大きく変わってしまいます。メールマガジンやランディングページ用の資料などではない以上、伝える表現力がしっかりしていないと片手落ちになってしまうので、こちらも最後にしっかりと整理しておきましょう。

声・表情・ジェスチャー
①声(抑揚、語尾、間をとる、口癖の排除)
②表情(目線、表情)
③ジェスチャー(態度・姿勢、マイクの持ち方)

1)声(抑揚・語尾・間)
以前の投稿『メラビアンの法則【第43回】』の中で、相手のイメージを認識する際、人は言語情報(文字)、聴覚情報(言葉)、視覚情報(映像)をそれぞれ、7%、33%、58%の比率に従って判断する、ということを書きました。
つまり中身よりも声や容姿といった外見が重要ということを述べた法則です。実はこの投稿の中で、私は『この法則が昔から腑に落ちていない』ということで、平野喜久氏のWEBサイトを運用して、本当の『メラビアンの法則』について説明していますので、是非こちらも読んでみて下さい。

とはいえ、プレゼンテーションにおいて容姿(立ち振る舞い)は極めて重要なことは言うまでもありません。スティーブジョブズとは言わなくてもスマートな表現力を身につけたいものです。
その中でも、つまりしゃべり方は特に大きな要素となります。ちなみに私がセミナーなどで注意していることは以下の通りです。

【可能な限り言葉数(ことばかず)を少なく
今でも私の課題です。最初の10分ぐらいはいい感じなのですが、気がつくとマシンガンのようにしゃべっているんですよね。言葉数(ことばかず)が少ないと、自然と話の中に抑揚が出てきます。また独特の間を作ることができるので、聴衆者を飽きさせないトークができます。そもそも言葉数(ことばかず)を少なくできるプレゼンテータは最初から聴衆を飲み込んでいないとできないワザなのです。
私は場の雰囲気に慣れるためだったり、間を作るためにプレゼンやセミナー中に良く水を飲みます。水を注いで飲むことで一瞬、どうしたんだろうと聴衆が前を向き直しますし、自分自身も一度落ち着く間が取れるので、みなさんも実践してみて下さい。

口ぐせをシャットアウト
これもなかなか完ぺきにはできないですね。えーとかまぁ、とかちょっと、とかいわゆる『ひげ言葉』ですね。これは聞いてる人が気になりだすとどうにもならなくなりますが、意外と本人は気がついていないものです。私も録音にとられて、こんなに言ってるんだと驚いた経験があります。
セミナーは絶対に録音しないとダメです。録音を聞くと口ぐせがすごく良くわかりますので、次から注意することができます。
また『ひげ言葉』以外でも『要するに』とか『何が言いたいかと言うと』とか『いずれにしても』など論旨をまとめる言葉を多発する人も多いですね。これは聞いている人が『結局、何が結論なの?』となり、途中からフェードアウトしてしまう可能性があるので、効果的な時に1回程度使用するようにしたいものです。

2)表情(目線、表情)
これは、プレゼンテーションに限った話ではないですね。無表情ではなく明るく、軽い笑顔を絶やさないことがなにより重要です。プレゼンテーションセミナーの場合は目線も大事です。聴衆7割、画面3割で聴衆全体を見渡すように目線を送ることです。これは、聴いている人に対しても連携感を持って頂けますし、自身も見渡すことで落ち着くことができます。
ちなみに300人ぐらいのセミナーでも壇上からだと良く見えるんですよね。知っている方が、セミナー中にスマホ見てたり、それこそコックリされたりすると、モチベーションが。。。

3)ジェスチャー(姿勢、態度など)
最後はジェスチャーですね。話をしているときの立ち方などは結構気になります。ネクタイとかワイシャツなど服装の清潔感は当然ですが、身体を揺らしたり、猫背になったりしないことはマストです。
私は地声がやや高いので、マイクが使えれば、極力マイクを使ってなるべく低い声でしゃべるようにしていますが、この時のマイク持ち方などもカラオケのように顔まで持ち上げず体の中心胸の前に固定する感じがいいですね。TV番組の司会がいい例になると思います。まぁ、セミナー関連だと、最近はピンマイクやテーブル固定のところも多いですが。

身振り手振りも重要なファクターです。プロジェクターに投影した資料のところまでいき、直接手振りで説明するのも効果的です。ただし、これも口数(くちかず)同様、ここぞという場面だけに使わないと落ち着きがない印象になってしまうので注意が必要です。

プレゼンテーションの表現力については人それぞれあると思いますので、代表的な注意点のみ説明させて頂きました。是非、それぞれで自分のプレゼンテーションの得意なパターンを考えていってください。

効果的なプレゼンテーション実践【第50回】
11月からブログを始め、ついに50回目の投稿となりました。いろいろな方からご意見やご質問をもらい、また時々高評価を頂き、本当に感謝です。今後もBtoB系製造メーカーの目線で、役に立ちそうな情報を、よりリアルにわかりやすく伝えていきたいと思...

実は、この投稿を書こうと思ったのは、自部門の商品企画会議で技術資料のような製品プレゼンテーションの説明があったことがきっかけでした。このプレゼンテーション構成技術は、メルマガのように少ない情報量で製品を説明しなければいけないような練習、つまりセールスライティングの練習をすることで鍛えられていきます。若手のマーケターやセールスマンは、是非、セールスライティングの実践などをしてみると、製品プレゼンテーションの構成作成の練習になるかもしれませんね。
では、今回はこれまでです。また次回、ごきげんよう!

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