理想のリーダー【67回】

リーダービジネス一般

前回の投稿『任せる勇気【66回】』で業務を部下に任せる時に、どこに注意をすれば良いのかについて書き、私の失敗事例も載せて説明をさせて頂きました。その際の『成果に対して必ず褒めること、評価すること』の重要性に触れました。
今回は、ほめる側の資質について考察してみたいと思います。いつもの通り持論を軸に展開しますので理論習得よりも、何か日頃の業務の中のヒントとして読んで頂けたらと思います。

前回『任せる勇気【66回】』のリンクはこちらからどうぞ!
https://fujiwebs.com/2021/05/29/1612/

リーダーとマネージャー

部下や組織内に指示をする役割の人にマネージャーリーダーがあります。この2つの役割はいろいろな定義がありますが、そもそもマネージャーは役職、リーダーは役割なので、私の中では同じ土俵で論議するのは難しいと思っています。
つまり、リーダーマネージャーそれぞれではなく、リーダーでもあり、マネージャーである人もいることになりますし、日本おいてはそのケースの方が多いような気がします。

リーダーとマネージャー

リーダーとマネージャーの役割

上記の表は、リーダーマネージャーの特性を自分なりにまとめたものです。

①リーダー
リーダーは前述の通り役職ではなく役割です。極端なことを言えば全社員が対象となり、新入社員でも研修中に全体を引っ張るような人はリーダーの素養があると言えますし、経営者はまさにリーダーのTOPです。
その役割は組織の方向性を示していくことで、経営者であれば、会社の経営戦略を立案することですし、営業のリーダーであれば販売戦略を立てたり、大型案件の攻略プランを指揮したりすることになります。組織の向かうべき方向性を決定し、組織のベクトルを一つにまとめる非常に人間的な魅力(カリスマ性)を必要とする人です。

②マネージャー
マネージャーは前述の通り役職です。一般的には管理職と呼ばれる課長からがマネージャーと呼ばれますが、部長本部長などもマネージャーです。リーダーと絶対的に違うのは、経営者マネージャーではないということです。
マネージャーの業務はリーダー(経営者)が決めた組織の方向性や目標に対して、人の配置や評価、必要なシステムの構築や費用を算出し、組織目標を達成するために必要なこと全般となります。
リーダー同様人間的な魅力があった方が良いですが、目標達成に向けて冷静に分析し、計画を修正しながら進めていく管理能力が重要になります。

マネジメントについては『マーケティングに影響を与えた著名人(2)【第62回】』でドラッカーの考えるマネジメントについて記載していますので良かったら一緒に読んでみて下さい。

マーケティングに影響を与えた著名人(2)【第62回】
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理想のリーダー

冒頭述べた通り、マネージャー役職リーダー役割です。当然、マネージャーであってリーダーである人もいます。いやむしろ両方を兼務している人の方が多いのかもしれません。
日本のビジネスマンは、どちらかというとマネジメント能力に長けた人が多い感じがします。目標方向性が定まると、それに対して線引き(スケジュール化)を始め、業務を的確にこなす能力を持っている人は、会社内に非常に多くの存在します。しかし、新しい事業を創造したり、変革を推進するリーダー的な特性を持つ人は極めて少ないですね。そのためマネージャーリーダー的な役割を果たしていくことが多くなります。
このようなマネジメント型リーダーは、従来の事業の焼き増しのような目標値を立て、管理を中心に進めていくために、景気が良かった時代は大きな問題になりませんでしたが、現在のような成熟市場下では事業の停滞を生み、成長のカーブが描けなくなります。
またマネジメント型リーダーの一部はリーダーの能力が欠けているにも関わらず、先進型のリーダー像に憧れ、『組織改革『業務改革』と題目は掲げるのですが、結局、部下の行動管理評価に没頭する間違ったリーダーを演じている人も散見します。こういう人たちはマネージャーであることの認識させ、良いリーダーと組ませることが必要です。
ではリーダー型マネージャーはどうでしょうか?
結論から言うとこちらのタイプの方が良い組織を作り成果を高めると考えます。但し、あまりにもマネジメント能力が欠如している場合、自分の主張を押し通し、明らかに間違った方向に進んでいても修正せず、最後は自分のロマンだけで仕事を進めていくタイプなので、経営者レベルに、このタイプの人がいると、人間的な魅力があるので、方向性が合っていれば、強力な組織リーダーになりますが、間違っていた場合は組織全体を引き連れて何の成果も上がらない組織を作ってしまうこともあります。
このタイプの場合は、マネジメントに長けた良き参謀を手に入れることです。

よくリーダーというとカリスマ性があって、強いメッセージを持った偉人のような人を思い浮かべますね。また、マネージャーリーダーのどちらになりたいとか、または自分はどちらのタイプというと質問をすると圧倒的にリーダーが選ばれます。経営者にもなりうるリーダーはやはり魅力です。
しかし実際はそのような人はたくさん存在しませんし、カリスマ性強いメッセージは結果論として見えてきたり、感じたりするものです。
つまり、ある行動をしている人は自然とカリスマ性発言に強いメッセージを感じられるようになるということです。ではどんな行動に徹している人でしょうか?
私が考えるリーダーの行動(資質)は以下の通りです。

①圧倒的な行動力
ポジティブに思考でき、とにかく行動や決断が早い
②フラットな評価とケア
評価の際に、絶対に人の好悪を出さない、またチーム全員に平等にケアをする
③自己完結(意思決定、判断の責任)
意思決定を他人に委ねない、また選択した行動に対し100%の責任を持つ

このような行動をとっている人は、明るくて社交的な人でも、大人しくて冷静な人でも、自然とリーダーの位置にはまっていくものです。

日本企業の理想形

さて、うまく機能している企業、組織の構造はどういうものでしょうか?
私が知りうる限りでは、強いリーダーマネジメント能力に長けた参謀の組み合わせが最強の組織を生み出すと考えています。
人事の際も強いリーダーには、なるべく管理に長けた参謀を組み合わせるようにしています。もちろん、どの企業、組織も限られた人材の中でやりくりをしますので、あらゆる部門にこの組み合わせをすることは難しいですが、主力の部署にはこの組み合わせです。
リーダーシップを持った強いリーダー新しい考えを駆使し、大きなGOAL(目的・あるべき姿)を設定します。それに対して管理能力に長けたマネージャーがマイルストーンごとに目標(目的に到達するための手段)を具体的に設定し、ヒト・モノ・カネといった経営資源をしっかりと管理分配していきます。この形こそ、理想のリーダー、マネージャーのあり方だと思うのですが、みなさまはどう思いますでしょうか?

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今回も一冊本を紹介いたします。日本人がマネジメント型リーダーによって失敗した事例となっています。ビジネススクールなので結構題材として取り上げられる本なのですが、太平洋戦争時の日本軍の失敗を分析し、日本型組織の反面教師としようとした研究本です。まぁ、太平洋戦争に限らず、失敗した組織には古代中国から、ローマ時代のヨーロッパまでパターンはいつも一緒なのですが、ご紹介をしておきます、読むと当時の軍司令部の対応にイライラしますよ(笑)。
しかし、この間違ったタイプのマネジメント型リーダーって結構存在します。明らかに間違っているのがわかるのに『上位指示だから』を強調し進めていくタイプの組織リーダーです。思ったことが発言できないような組織環境は絶対に作ってはいけません。

さて、今回はリーダー論を中心に会社の中核を担う、リーダーマネージャーについて違いとともに解説をさせて頂きました。
この手の投稿は私見なので、短時間で書くことができるのですが、他にもいろいろな見方や意見があると思います。是非、今回の投稿で『そうじゃないんじゃないか?』とか『私はこう思う』というものがあれば、コメント欄に書き込んで頂けると嬉しいです。
ちなみに自分はどちらのタイプだろうかと、よく考えていますが最近では、『マネージャー型』かなと自己認識しています。良いリーダーを見つけて、参謀役として自分を置いている時が、一番うまく能力が発揮できたのかなと思っています。みなさんはどちらのタイプでしょうか?
では、今回はこれまでです。ごきげんよう!

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