仕事ができる人の行動の特徴【第88回】

できる人ビジネス一般

さて、仕事を一緒にしていると非常に効率よく、そつなくこなす、いわゆる『仕事ができる人』っていますよね。このような人たちには共通の行動特徴があります。実は私もそれほど効率が良い人間ではなく、どちらかというとルーティンと形式にこだわるタイプなので、良く上司からも『それ、今やることか?』と怒られたものです。本当に『仕事ができる人』はうらやましかったですね。
この『仕事ができる人』、多少の天性のものもありますが、ちょっとした心がけで誰でも手に入れることができます。是非、読んで明日からの行動の参考にしてみて下さい。

仕事ができる人の行動の特徴

PREPの実践

上司やお客様に対して、短時間に報告をしなければいけない時などは、手際よく話をしたいところです。その際に上手に活用したいのがPREPという考え方です。これは報告などをする際にPOINT(結論)REASON(理由)EXAMPLE(事例)POINT(再度結論)の順番で説明をする思考方法で、『仕事ができる人』はこの論理構造が瞬時に使うことができます。ちょっとした報告の際などは前半の3つでも構いません。
例えば、『新製品Aの価格設定について』依頼された時の報告について説明する時は下記のようにすると相手に対して伝わりやすくなります。

①結論(POINT)

新製品Aの価格については、市場要求や競合の価格、また原価や商品価値などから〇〇円で設定するのが良いと考えました。

まずは何を報告するのか、報告の結論を冒頭にします。これによって聞き手は『何について報告を受けるのか』が明確になり、これから先の内容が整理しやすくなります。また、ここから先にどんな話が出てくるのかをサマリー(要約)的に添えて話をするとより聞き手に伝わりやすくなります。
上記で言えば市場要求競合の価格原価商品価値などです。これから3Cを使って説明されるのかな?とか原価構成の話がでるのかな、ということで上司側もある程度身構えることができます。

但し、ちょっとした報告の際は、本当に結論だけしか言わない人がいます。私の事例でも多かったのがお客様からのクレームなどの報告の際に『部長ー、〇〇さんがなんか激怒してるんですよ』といった類のものです。俗にいう主語抜け報告です。
いくら結論から端的にとはいえ、端的なほど5W1Hを意識した報告が必要です。上記クレーム報告で言えば『△△社の〇〇社長様がうちのK554の操作盤が昨日から故障していて、今朝、技術部あてに機械を返却したいと連絡がありました』としたいところです。
結論報告の大事なところ5W1Hを具体的に示し、主観を入れず事実、現象のみで報告をすることです。留守番電話の録音などは非常に報告力のセンスがわかりますね。

②理由(REASON)

今回価格を〇〇円に設定した理由
①ユーザー10社をヒアリングしたところ〇〇円~〇〇円というデータが取れました
②競合の価格は、過去1年のデータの調査結果で〇〇円~〇〇円です。
③原価は〇〇円で、今回の製品は競合に対してアドバンテージがあり利幅を大きく取れます。
その結果、弊社のブランド力、商品特性を考慮して〇〇円と判断しました。

理由の部分のポイントはデータロジックです。製品戦略であれば3Cなどのフレームワークを活用し、よりロジカルに説明します。PREPを活用した時は結論から話をしているので帰納法的な論理思考で説明していきます。
導き出した結論に対して『なぜそうなったのか』を複数の事例を挙げて裏付けしていきます。この時に普遍的な数値データを使うと説得力が非常に出ます。情緒的な感覚に頼らず、市場をしっかりと調査し、その事実結果のみから理由を導くことです。

イメージに騙されないようにということで面白い本をご紹介しておきます。これは読んでいる人も多いのかと思いますが『FACTFULNESS~10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣【2019年 ハンス・ロスリング 、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド (著)/上杉 周作、関 美和(翻訳)】』です。書籍の冒頭にある13のクイズを解いてみて下さい。世の中のイメージとの違いにびっくりします。(後半はややくどくなりますが)

③事例(EXAMPLE)

重要ユーザーA社にて今回の価格について提案をすると、非常に反応が高く、早速5台のご注文をi頂きました。またネットを活用したアンケートでも80%以上のユーザーから、購入に対してポジティブな意見がありました。

ここでは具体的な事例を上げ、導き出した結論が正しいことを証明します。ここでもデータが重要なファクターになりますが、なによりも実証結果をここでは強調します。社内報告であればモデルケースでの反応、ユーザーへのプレゼンテーションなどでは導入事例になります。

④再結論(POINT)

ということから製品Aは〇〇円で販売価格を設定したいと判断します。

最後の再結論は、念押しの確認です。通常の報告時などでは不要な時もありますが、会議やプレゼンテーションの時は、最後にもう1回結論を説明することで、聞き手に内容の念押しができます。

だいぶ前の笑い話ですが、うちの会社で留守番電話に要件を吹き込むのに5回かけたという猛者もいます。1件目は『あーーー、お忙しいところ、本当に申し訳ございません。。。いつもいろいろとーーお世話になっており助かっています。。。わたくし、〇〇営業所の営業の△△と申しますーー、ちょっとどなたに相談したら良いのかーーわからなかったものですから、本当にお忙しいところ(2回目)恐縮なのですが、すこしお聞きし。。。(ピーーー)』といった感じでした。
当時の留守番電話の録音は20秒程度だったので、私なんかも結構、事前に頭の中で反芻してからかけました。留守電のように短時間で端的に報告や提案ができるようにしていきましょう。
ちなみに営業マンが『結論から申しますと。。。』と始めた時は、だいたいネガティブな話ですね。

事実・分析・対策の思考

さて『仕事ができる人』にはもう一つ特徴的な思考があります。それは『雲・傘・雨理論』です。前述の報告や提案をするときや課題の対策を検討したりするときの思考方法です。
良く報告を受けていると事実と自分の意見がごっちゃになって内容を把握しづらい時があります。これを避けるのが『雲・傘・雨理論』です。
『仕事ができる人』事実をもとに推測し、分析をもとに対策を導くため、ストーリーが論理的になり、聞き手になぜと思われなくなります。前述のPREPもそうですが『仕事ができる人』は常にロジカルでものを伝え、データで裏付けをする思考を持っているのです。

雲・雨・傘理論

この『雲・傘・雨理論』は課題に対する対策を立てるときにも非常に役立ちます。良くあるのは、何か問題が発生した時に対策から入ってしまうことです。
肩が凝った⇒鍼灸院』に行くといった行動です。実は肩が凝ったのは筋肉ではなく内臓からきている可能性もあります。このように間違った対策を取らないためには、まず『事実の確認』なのです。そしてその事実に対して初めて主観を入れるのが『原因の分析』です。
その後『原因に対して対策』を考えるのです。『雲・傘・雨理論』はこのように課題に対する対策を立案する時にも応用ができます。
課題解決の手法については過去の投稿『OODAとPDCA【第86回】』でも解説していますので、こちらも参考にしてみて下さい。

OODAとPDCA【第86回】
OODAループって知っていますか?恥ずかしながら私は結構最近、この言葉と出会いました。実は第75回目ぐらいの時に一度ブログの原稿を書き始めたのですが、どうにも腑に落ちず、下書きのまましばらく放置していました。OODAループは何かを実行する...

成果のマインド

最後は成果のマインドです。『仕事のできる人』成果のマインドを常に持っています。
ここまで語ってきた思考を身に着けることで、報告や提案のスキルが高まり、非常にロジカルな説明ができるようになります。
これは悪いことではないのですが、ともすれば報告上手に陥ることがあります。企業は成果を上げることで永続的に事業を継続していけるのですが、新規事業新製品関連の報告書や提案書などは、出来栄えが優先され『それ、本当に儲かるの?』という場面にも出くわします。
また、報告が上手な人会議の主導権を握りますので、往々にして会社の決定事項になることも多いのですが、決定後は実効性が伴わず、あの話はどうなったんだということも良くあります。
やはり、成果のマインドをしっかりと持ち、今やっていることは会社の成果に繋がっているのかを常に見直ししながら、進める人の説明は実効性がイメージでき、指示を受けた側も行動しやすいです。是非、そのような本当の報告上手になって欲しいですね。
かくいう私もその傾向が強く、当時の上司に『君の話はきれいだがお金のにおいしない』という、今でも忘れられない苦言を呈されました。みなさんはそのようなことを言われないようにしてくださいね。

さて、今回はいかがでしたでしょうか?今回の内容は、私が毎週チームメンバー全員に発信しているマネジメントレターの内容を記事にしてみました。ビジネスシーンは人とコミュニケーションの連続です。特に同意を得たり、交渉をまとめたりする技術は職種に問わず必要なスキルだと考えます。
今回の投稿内容はかなり初歩の部分ですが、若い時からこのようなクセをつけておけば、様々な場面でフレキシブルに対応できるビジネスマンになれると思います。また、このような人が揃っている組織は非常に活気のある成果の出せる組織だと思います。
私もまだまだ達成できていませんが、このような力強い組織を率いてみたいと日々頑張っています。
では、今回はこれまでです。また次回、ごきげんよう!

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