ソリューションビジネスは価値の取引【第2回】

ファイナンスソリューションビジネス

さて、前回は自己紹介がてら私の職歴とBtoB系製造業ソリューションビジネスの理解について書かせてもらいました。ソリューションビジネスについて、少しは興味を持って頂けましたでしょうか?
さて、今回から2回ぐらいで、まずはソリューションビジネスの本質について説明をしていきたいと思います。『今日からソリューションビジネスを始めました!』という時に、何に着目してビジネスを進めていけば良いのか、いろいろと考えていきましょう。

モノ売りからコト売りへ

パワポをいじる毎日。。。

ソリューションビジネス推進部に異動し、この新しいビジネスをどう進めたら良いのかと悩んでいた話は前回致しました。
これを考えていると、まず思いつくのが、今まで販売してきた商品をどのように提案型にして売っていくのか?ということでした。
つまり、実際に新製品の説明をしたり、見積書で仕様の説明をしたりする時に伝わりやすい資料が必要だと考え、パワーポイントを使って過去にあった技術的な資料などを手当たり次第商品別にまとめていきました。
私のサラリーマン人生的には、これによってパワーポイントのスキルが飛躍的に上がり、全くのムダではなかったのですが、残念ながらそれはソフトの使用スキルが上がっただけで、作られるものは全くソリューションできていないものでした。

実は、この時点で本質が既に間違っていたのです。提案とは言っているものの、既存の商品をどうやってお客様に販売していくのかという部分は、ゴルフや会食、そして根性で売っていた従来の営業スタイルと本質部分はほとんど変わりません。結局は感情的に売るのか、理論的に売るのかの違いこそあれ、ベースはメーカー目線の押し売り販売(または御用聞き営業)なのです。
そこに加えて、私の会社のようなBtoB系製造業は、そのようなオールドスタイルが十分効果を発揮するマーケットだったりしますので、当時はプロジェクターを持ってプレゼンテーションしただけで、お客様から賞賛されたものです。

モノ(商品)売りからコト(価値)売りへ

私も、もんもんとした気持ちを抱えて、1~2か月を経て、いろいろなセミナーに参加したり、本を買って読んだりするようになりました。
ちょうどモノ売りからコト売りなんて話がビジネス誌に特集され出して、GEのエンジン事業の話やドリルじゃなく穴を売る話などを部内で勉強しながら最初にソリューションビジネスについてまとめた資料がコレ!でした。

従来の営業とSolution営業の違い

これは結構、昔に作った資料なんですが、まだまだ使える良い資料だと思います。
上記の図は、売り手お客様行為だけみると全く同じことを表しています。
但し、従来の営業の場合は、例えば100万の商品があったとすると、ほぼ大部分のお客様において100万円で売れる(代金)というビジネスが行われますが、ソリューション営業(ビジネス)の場合は1件、1件の結果が、お客様の価値観によって異なってくるのです。
もちろん、ソリューション営業でも従来の営業と同じように同じように100万円で決まる時もありますが、お客様価値があると思えば150万とか200万で決まる時もある訳です。『えっ、従来の営業でも高く売れるときもあれば、値引く時もあるよね、同じじゃん』って聞いているうちはまだ本質が理解できていないですね。

売り手が起点か、お客様が起点か?

ヘリクツではないんですよ、考え方の違いです。
図にもあるようにソリューション営業(ビジネス)では商品(モノ)を売っているのではなく、その商品の価値(コト)を売っています。つまり『100万円で売りたいな』と思っている商品が、お客様にとって200万円の価値があれば、200万円で売ることができるということです。商品(モノ)として販売しているうちはどんなに頑張っても110万円がいいところです。
しかし、逆にお客様が、100万円の価値もないと判断された時は、価値(コト)合意できなかったので、そのお客様には販売することができません。
これが従来の商品(モノ)売りの感覚だと値引きという危険な価値(これも価値提供)を提供して販売しようとしてしまうのです。
この本、結構面白いです。良かったら読んでみて下さい。

『なーんか、ちょっとわかったようなわかんない話だな』と思われた方、今回はその程度の理解で問題ありません。そのような人向けに、次回からもう少しわかりやすいパワポ!?が作ってありますので、少しずつ補足していきます。

このお客様視点というのは、古くから言われていることですが、製品が市場にあふれ、製品の差もなくなってくると、以前のように大量の作れば売れることはなくなります。
その時にこのお客様視点(顧客課題)に訴求することが極めて重要になるのです。現在、成功している企業の多くは従来の製品仕様競争ではなく、顧客課題に訴求する新しいビジネスを描いています。アップル社は決してiPodの性能にこだわった訳ではありません。NETFLIXも映画やドラマのコンテンツをたくさん集めただけではないのです。すべて顧客価値に訴求できたからこそ、ビジネスでの成功を手に入れています。
今回、しっかり理解しておきたいのが、ソリューションビジネスにおける商取引は価値の取引になるということです。お客様によって提供価値が変わるので、お客様の選別が重要になります。
また、もう一つ理解をしておきたいのが、次回以降に詳しく説明しますが、従来の営業売り手側が起点になっているのに対して、ソリューション営業(ビジネス)はお客様側、つまり顧客課題が起点になっているという点です。これがソリューションビジネスの基本になっているわけです。この2点は、必ず押さえておいて下さい。では、また次回、ごきげんよう!

前回の投稿も良かったら一緒にお読みください。私のプロフィールを簡単にご紹介しています。

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